今月の始め、馬で一緒に旅をしていたMemeに数年ぶりに再会した。

世界中を旅してまわっていた二人が、今はお互いに東京に住んでいて「面白いね。」と話した。
Memeは今、日本に滞在し、NGO団体・PeaceBoatの一員となって東北支援の活動を行っている。「11月後半に出発するInternationalボランティアチームの一員となって日本語、英語をしゃべれる人を探している。」と教えてくれた。
あれから8カ月。
ずっとボランティアに行きたいと思いつつ、行っていなかった。
(理由はいろいろとあるけれど、行っていなかった。)
ぼくは思い切ってMemeに、「僕がその役をやりたい。」と伝えた。
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外国人チームには色々な国の人が参加していた。
日本に住んでいる外国人や、わざわざボランティアをするために飛行機に乗ってきてくれた人たちも。
東京から夜通しバスに乗り、太陽もまだ顔を出す前に降り立った石巻、ぐっと寒さが身にしみった。
これからの季節、寒さがとても心配だ。
けど予想に反して、受け入れ先の施設には、予備の毛布、暖房、それにシャワーも整っていたので正直とても安心した。
石巻に着いたその日、朝もやの中を歩き、もうだいぶきれいに片付いているな、という印象を受けた。けどその印象に反し、それから一週間、ぼくたちはずっと瓦礫撤去にヘドロ掻きの作業をした。まだまだ、やることが一杯残されている。
「だんだんボランティアの人たちが減ってきて、報道も減ってきて自分たちのことは忘れられてしまったようで、淋しい。」という声を耳にした。
僕たちチームは地元の人たちと関わってボランティアをする機会がなかったので、直接の今の地元の人たちの声を聞いて、感じる機会はなかったけれど、実際にその地に立ってその辛さのほんの一片かもしれないけど、感じることができた。それは、予想をはるかに超えたものだった。
PeaceBoatのボランティアは2日間の短期チームと1週間の定期チームがある。日常の忙しさの中、2日間だけでもと、さまざまな人が集まってきていた。なかでも、若い大学生の子たちが多かった。ぼくはそんな若い清らかな力を目の当たりにして、あふれ出るばかりの、この先を照らしていく光を見た。
みんなとても良く働いた。とても気持ち良く。各々が自分の与えられた必要とされている立場を全うし、満たされていた。これは、気持ちと気持ちで働く全く違う次元の仕事だ。「自給をもらってこの仕事をしたとしたら、これは辛いものだったろうな。」と、今までの次元のぼくの脳みそは考えていた。
まっさらになってしまった土地に、人と人の繋がりがくっきりと強く浮かびっていた。
それをより強く、より大事にしていきたい。
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ボランティアに行ってみて、
・行く前は、ちょっとハードルが高いかな?、僕にできるかな?、と思っていた。しかし現状は、ボランティアの受け入れ先の設備(毛布、暖房、シャワー、食事、作業に 伴う装備・道具の貸出し。)も整い、個人の気持ちさえあれば、すぐにでもボランティアにいける体制が整っている。(東京~石巻間のバスもPeaceBoatで用意してくれる。)ぼくは身構え過ぎて、荷物が多すぎて後悔したぐらい。
・ボランティアはまだまだ必要とされている。
・東京に帰ってきて、「ここで何ができるかな?」と考える。
今の現状を、感じてきたことを皆に伝えることが大事と思い、このBlogで記した。