いやー、いよいよ暑くなってきた。

 昨晩は、今夏初めて、日が暮れても室内でじっとりと汗をかいたもので扇風機を回した。扇風機に当たりながら絵を描いて、寝る前に水シャワーを浴びたら、網戸越しのそよ風が幾分涼しいぐらいであった。

暑さのせいか、随分とお疲れの一日だったようで、実は、晩の瞑想の後、もうたまらずに畳の上にゴロンとなっていた。もう20時近くだし、このまま寝てしまおうかとも思った。けど、週末に外出していて絵を描いていなかったこともあって、「今晩も描かないのは、もったいないなー」と思う自分もいた。なので、描いた。そしたら、とても元気になった。これ、いつも思うのだが、どんなに疲れていても、絵を描いていっとき集中したら、滞りが流れていく。そして、気持ちよく寝れる。寝る前にシャワーを浴びながら、「これは、よい健康法だな。健康のためだけでも、毎日絵を描いたらいいな」と呟いていた。そして、ゴロンと布団に転がって、一日終了。のはずが、電気を消してみると、家に差し込む月灯りが随分と明るかったもので、四つ這いになって縁側まで進み、網戸越しに空を眺めた。そこには、久しぶりの星空が広がっていた。明日も、晴れるね。明日も、暑くなるね。

 雨続きの日々も終わって、この一週間は晴れの日々が続いている。そのおかげで、随分と氾濫気味だった四万十の川の流れも、岩肌が再び現れ、そして透明度を増してきた。川の現状復帰に合わせて、こちらも野良仕事の後の川泳ぎが日課となって戻ってきた。去年の夏は、随分と泳いだものだ。そう、去年は、web開催の山形ビエンナーレ参加にあたって毎日日記を書くことにしていたため、8月・9月は日記執筆の時間のためにしっかりと日課通りに毎日を過ごし、とても充実した日々だった。その充実した思いには、朝一番の野良仕事と、その後の川泳ぎ、そして家に帰ってきてコーヒーを淹れて、音楽再生ボタンを押して、「さあ、日記を書くぞ!」とのルーティーンがあった。川泳ぎでスッキリして、「さあ、やるぞ!」との、その瞬間がたまらなく好きだった。そんな日々から、その後も、日記をこのBlogに綴る習慣がついている。

 とにも、川泳ぎは、この土地の夏の楽しみだ。ひと夏、その楽しい思い出が日課としてできたら、また次の夏が来るのを楽しみにしていた自分がいた。日々の営みと、この土地の季節が織り混ざっていく感覚。これは、それまで、冬の寒さを恐ろしく思っていた自分が、この土地に住んで冬の美しさに触れたこと、寒いからこその暖かさを感じた暮らしに触れたこと、そんな経験から、冬を楽しみに思う気持ちが芽生えた。これと、同じ感覚だ。そんなことを書いていたら、家の前の柿や無花果の実が熟れるのを、季節より一足早く楽しみにしている自分がいる。季節ごとの楽しみがいっぱい待っている。そんな、土地。そんな、星。そんな、命たち。そんな、日々なのです。