メキシコ、グアテマラのMayaの人々が伝統的に作っている網バック。

マゲイと呼ばれる植物から繊維を取り出してつくっています。
アメリカではアガベと呼ばれていて、日本語名はリュウゼツランです。

とても大きな植物です。
メキシコではマゲイからあの有名なお酒・テキーラをつくったり、蜜はとてもあまくシロップも作ります。アメリカでは、アガベシロップという名前で自然食品屋さんで売られているのを目にしました。
あとは、一生に一回咲かすお花の幹の部分をつかってディジュリドゥやドラムも作ったりできます。とにかく万能な植物なのです。
マゲイは見た目からサボテンの一種だと思っていたので『サボテンバック』と勝手に呼んでいたのですが、今回調べてみたところ、もとはユリ科に分類されていたリュウゼツラン科の仲間で、サボテン科ではないみたいです、すみません。。。
それでは、バックの作り方を見てみましょう。
メキシコ・グアテマラで広くこのマゲイのバックを見かけますが、その部族ごとに少しずつ、編み方やデザインも違います。
今回は、ぼくもしばらく住んでいたグアテマラにある湖 Lago・Atitlan のほとりの村 San・Marcos に住むMayaの人々の伝統的なやり方を紹介します。

「葉を切って、」

「水に何日かつけて、葉肉の部分をふやかし、」

「叩いて、」

「削いで、強い繊維ぶぶんを取り出し、」

「結って、ロープ状にして、編みます。」

「そして、棒で編んでバックにします。」
本当に頑丈で使いやすいバックで、ものが何も入っていないときは小さくなるので、ぼくのたびの2ndバックとして必需品となっています。
メキシコに住んでいたときは、お買い物バックとして大活躍してくれました。リュックからサボテンバックをとりだ出して、買った野菜や果物をぽんぽん放り込んでいきます。入れたら入れた分だけどんどん膨らみ、しかも野菜の形状に合わせて大きくなるので何でも入れ放題です!!


「これらの写真を送ってくれたスザーナ(右の女性)。」
ドイツ出身のスザーナはSan・Marcosに定住し、先住民の人々と一緒になって地域改善のためにボランティア活動しているをしている女性です。僕がとても尊敬している人です。
今では、マゲイでバックを作れる技術を持っている人も老人に限られてきて、いまではマゲイのバックの代わりにナイロンロープで作ってあるものも見受けられます。そして、この作業をするための湖の浜辺や、岩打ち場も観光目的のための施設等に取って代わられようとしているようです。。。。

「伝統も植物も守っていこう。」

「頂いた分は、母なる大地にお返しします。」

「San・Marcosの女性はみな赤いウィピル(先住民の方々の民族衣装)をきています。村々によって色、刺繍が異なるので、ウィピルを見ればどこの村の人かわかります。」

「Lago・Atitlan」
今回いくつか持って帰ってきたので、30(火)からの原宿の展示会で是非手にとって見てみてください。