1ヶ月のTABI巡業 in Tokyoも終わり、今は東京湾から徳島へ向かうフェリーに揺られています。
動的な、実り多き時間でした。
秋の四万十に帰り、静かにしんみりとした時間に心と体を浸します。
ゲコ太はまだいるかな?
この1ヶ月で季節はがらりと変わりました、すっかり秋です。
練馬の実家の庭には金木犀の香りが立ちこめていました。
そう、東京に帰って来て一番の驚きと喜びは、このお庭を見ることでした。
東京でも、食べ物が溢れる庭を、森をつくりたいと去年の春に作ったお庭です。
1年経って四季が巡り、そして2回目の夏を迎え、植物達は力強く根を張り、空に向かって高らかに伸び上がっていました。
そしてまさに「食べられる森」へと育っていっていました。
まだ小さなブドウの替わりにブドウ棚に植えたゴーヤのグリーンカーテンは、カーテンどころかドームを作って、気持ちのよい日陰を作ってくれていました。もうゴーヤは食べきれないほどで、お母さんはいろいろと工夫して、ゴーヤスムージー、ゴーヤのぬか漬け、そしてゴーヤジャムなどを作ってくれました。このお母さんのぬか漬けが絶品で、TABI食堂のmenuにもなりました。
ブドウもよく育っていたので、来年の夏にはブドウの木陰が出来るのではないかな。
イチジクも1年でビックリするぐらい大きく育っていて、実を沢山ならしてくれていました。西洋イチジクと日本イチジクを植えたので2種類のイチジクを楽しめます。イチジクは鳥と競争です。どちらが早く収穫するか。
Farm Boxでは、シェアハウスのみんなや家族の人たちがトマトなどの夏野菜を育てていました。ぼくがいなくなった後も、こうしてみんなの手でお庭を管理して育ててくれていて、とっても嬉しいです。
ぼくが出発する頃には冬の葉物が植えてありました。ただし、飼い犬のキョンもここのお庭の恩恵を受けて存分に楽しんでいるようで、FarmBoxに入り込んで葉物をむしゃむしゃと食べてしまうのです。冬の甘い葉物が特に好きなのです。獣害対策が必要です。
動物と言えば、びっくりなことにハクビシンもお庭にいました!! 夜中にぼくが寝ている2階のベランダがごそごそとうるさいので、何者だ!、とカーテンをそっと開けると、猫よりも2周りほど大きいしっぽと鼻の長いシルエットがベランダの手すりの上を歩いていました。こんな東京にも、あなたのようの存在がいるなんて、とビックリしたような、嬉しいような気持になりました。
ハーブ達も力強く育っています。
初夏にはブラックベリーに桑の実がとってもよくなったとのことで、冷凍して取って置いてくれたものを、今や見事に群生したミントで作ったミントティーと一緒に頂きました。
アーティチョークも三年目にしてお花が咲いたと言っていました。
こんなふうに、家の目と鼻の先にお庭があって、手を伸ばせば食べ物が収穫できる暮らしは、まさに豊だと思います。
植物達は、季節共に成長し、また朽ちていきます。自然の摂理である無常さを生命の躍動とともに感じさせてくれます。日々の変化を感じられることは喜びであり、変化から発見があります。発見は更なる喜びを日常にもたらしてくれます。
この東京の庭が、もう手放しで森へと育っていく様に、大きな喜びと未来への安心感を感じました。