3月末、神戸・北野にあるFARMSTANDにて、EAT LOCAL KOBEとの共催で、数日間のイベントをさせていただきます。

 

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( photo from FARMSTAND HP )

 

神戸への思いや、今回FARMSTANDさんで会をやらせて頂くことになった経緯を綴りました。語り尽くせぬ思い、文章長くなってしまいました、どうぞお付き合いください。

 

 

 神戸、訪れる度にその魅力に、うんうんと、唸ります。山があって、海があって、温泉もあちらこちらに。そのすべてが街の中心から目と鼻の先にあって、そのスケール感が大きすぎず、小さすぎず。街のスケールは、人と人との距離にも関係しているようで、ローカルなコミュニティの輪も確かな距離感と輪郭で存在している。そこは、「まるで日本のポートランドのよう!」と、過去の旅の記憶へとつながる(同じ、「港:ポート繋がりだしね)。

 アメリカ・ポートランド。あれは2005年のことだったからかれこれ14年前、音楽フェスティバルで知り合った友人が住んでいるというので、何知るともなく訪れた街。友人に会って、通り過ぎていくはずだった場所だけど、そこで出会う人々と場所の居心地の良さのあまり、滞在先の友人のご好意にも甘えて、ずいぶん長いこと滞在した場所。その頃、ぼくは靴を作る事に夢中になっていたから、おなじく靴作りをする現地の友人から「ここに行けば、靴作りの道具に材料は何でもそろうよ」と聞いていた街中にあるというレザーショップに行きたかったのも目的だった。もう、独学の見よう見まねで釘とトンカチ両手に始めたばかりの靴作りで、素材もリサイクルショップや捨てられていた革製品を集めて解体して作っていた靴だけど、そこのお店で、なけなしのお金を叩いて手に入れた初めての本格的な道具と革にいてもたってもいられなくなって、滞在先の友人宅の庭先にテーブル一つの作業場をこさえさせてもらって、お礼もかねてとお世話になった人々たちに靴を何足か作ったのだったな(小話一 小話二。レザーショップの隣の高架下と空き地(?、マーケット時にはテントいっぱいでわからなかったけど、普段は駐車場だったのかな?)では、毎週末にクラフトマーケットが開かれていて、ずらりと並んだテントの下には、これはこれは魅力的な手作りの物たちが並んでいる。靴や、衣服(当時のぼくには、ヘンプコットンの服たちが憧れだったな)、ほかにも木や陶器の器にその他生活雑貨もろもろ、さらには、それはそれは美味しそうなフード・スタンドも。作り手の人たち自らが店頭に立っているから、売っているものについていろいろと質問してお話できるのも楽しかった。作り手の魅力が、物の魅力にも伝わっている。彼らとのお話が、商品に付加価値をつけてくれる。ぼくは、靴だけじゃなくて、身の回りのものなんでも自分の手で作って見たいと思っていたから、いろいろな先生たちが一同に集まっているその場所は、本当にたまらなかった。ものやお話しからだけではなくて、そのクラフトマンたちの立ち姿からもいっぱい学んだなぁ。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA(写真はニュージーランドで訪れたファーマーズマーケットの様子)


 さて、マーケットに集まった周りの人たちの話し声に耳を傾けていると、どうやら顔なじみの地元の人々が買い物ついでに週一回の再会を楽しむ場所でもあるようで、「今週はどうだった?」とか、「じゃあ、来週みんなでランチしましょうよ」とか、ニコニコと顔を合わせてお話しするトーンが、マーケットに流れる空気に漂って、なんだかローカルな温かみを感じられる。そこに、「あーっ、あなた、久しぶりじゃない、元気だった!?」と予期せぬ出会いもあって、人々は本当に楽しそう。こういったハプニングが、次からの週の暮らしのエッセンスになって、日々により彩りを加えていくのだろうな。ぼくも毎週通うものだから、「あぁ、きみはこの間も居たよね、今週は何をしていたの?」と話しかけられてうれしい気分。「ぼくは今週ディジュリドゥをいっぱい吹いていたよ」。「へー、ぼくの友達でディジュリドゥ・サークルを自宅で開いている友人が居るから、今度一緒に行こうよ」。ここでの人々の出会いと会話から、また新しい何かが始まっていくコミュニティの場所でもありそうだ。こんな場所が週一回街中に現れるのは、何とも楽しいことだろうな。

 

 

 あぁ、楽しかった旅の思い出がつぎつぎと出てきて、ついつい、つらつらと。さて、さて、神戸のことでした。神戸との繋がりは、北区で自然栽培を営む友人・こうへいくん、ゆきえさんの三宅夫妻(niu farm)がいたから。もともとは、ゆきえさんが京都に住んでいる頃に知り合ったのだけど、数年ぶりの再会の時に、いつもの満面の笑顔で「いまは、神戸に引っ越したの、旦那さんと農家しているよ」と言うものだから、「はて、神戸で農業? 街で農家?」と思ったのでした。そして、改めて二人の新居を訪れてみることに。街の中心地から30分ほど電車にごとごと揺られて降り立った駅の改札を出れば、あらびっくり、そこは、ぼくのこころに描く(期待する)農家さんとその住環境にはまったくかすりもしない見事な住宅街で、「さぁ、さぁ、からくりの秘密は何処に」と、目をキョロキョロさせながらおうち目指して歩いたのです。夕飯には「これ、うちの畑で今さっき採ってきた野菜やでー」というものだから、この近くのどこかにしっかりと畑が隠れているのだろう。翌朝、いざ、その畑へ。車に乗って10分、15分ほど。景色は、だんだんと郊外の様子に移り変わってきて、木立の姿も増えてきた、といってもそれは住宅街からの緩やかなグラデーションの延長線上にあって、まだまだ、ぼくの『農村像』とはほど遠い。車を神社の鳥居の前に止め、大きなイチョウの木(おお、これが送ってくれたふたりの結婚式の写真に写っていたイチョウの木か!)の下に立ち境内でお参りをし、そのまま脇へと歩を進めていけば、アスファルトの地面は野原へとかわり、水路のせせらぎ聞こえてきた。土を踏みしめるのはいいものだ、と足裏から伝わる感覚の変化と共に歩をすすめていけば、その先には、それは広々とした田畑広がる大きな空の下に出た。「これがうちの畑に、田んぼ」。「わーぁ!」、からくりの正体明かされました。そうか、ほんの一昔前まではこんな農村風景がここらあたりでも広がっていたのだろうな、千切れ千切れになって残されたあたりの田んぼや畑をつなぎ合わせて、その景色を見る。

 

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(実際、神戸市と言ってもずいぶんと広いようです。なので、niu farmのような農地が点在しているのも、からくりの答えの一つのようでした。茅葺き屋根の家もたまに見かけます。けど、神戸市という枠に、こういった農家さんが内包されているのは、街としての大きな魅力ですね、。神戸市に住む人々の食卓、それは豊かだろうなー。)

 「出荷はどうしているの?」と聞けば、「移動式八百屋のお友達が、軽トラにのって畑まで集荷にきてくれるよ、その日あるもの全部買い取ってくれるから助かるわぁ」と、ゆきえさん。どうやら、その八百屋さんは、朝一番に神戸界隈の農家さんをぐるりと廻って野菜を集荷して、お昼には街中に戻り、街角でその日採れの野菜を並べているらしい。「その場所場所のお客さんたちが、いつもお野菜が届くのを楽しみにしていてくれるみたいよ」。畑から、農家さん、仲介のは畑にいって野菜の集荷も自分で行う移動式八百屋さん、そして、街で待つお客さん、みんな一筋にすらりとすっきりと描かれた線で繋がっていて、気持ちいいなぁ。畑からお客さんの手へ数時間の距離、双方に目の届く安心の距離感、気持ちいいなぁ。ん!、ということは、周りにもたくさんこうへいくんやゆきえさんたちのような農家さんがたくさんいるということなのだろうか・・・。 畑の帰り道、なんだか子洒落た近所の産直所へ連れて行ってもらって、なるほど、なるほど。ずらりと並んだお野菜たち。手に取ってラベルをみてみると、どれも「神戸市」あるいは近隣の住所が記載されている。「神戸=街:都市 」といった固定概が念取り外されていく、「街:都市の機能とはなんだっだけ?」。うん、うん、そうだな、ポートランドやその他の旅で訪れた諸外国のぼくがこころ惹かれた街々、都市には、どこかカントリーなエッセンスが街のどこかに漂っていた。街、都市だからといってがっちりとしたコンクリートをイメージしなくてもよいのかも(ぼくのベースとなる生まれ育った場所が東京の、いわゆる住宅街なのも大きく影響しているかも)。大好きだった、アメリカのバークレーも街中にファーマーズマーケットがたっていて、出店者のローカル・ファーマーさんたちがとても魅力的だった。彼らの姿をみて、農家を目指す若者もいるだろうに、彼らのはつらつとした姿、格好いいもの! 彼らの醸し出す空気に、街のすぐ外に広がる彼らの農園を感じたものだ。

 

 

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(写真はニュージーランドで訪れたファーマーズマーケットの様子)

 

 こうへいくんゆきえさんは、いまは、神戸の中心地でここ数年から定期開催されているファーマーズマーケットにもお野菜を並べて出店しているとのことで、覗きにいってみた。そこは、神戸で一番の繁華街の三宮駅から歩いてすぐのところ。といっても、海の方に向かって歩いていけば、街の喧噪から離れた、抜けた清々しい気分のエリアだ。マーケットに近づいていくにしたがって、ワクワクがとまらない、「あぁ、この感じ」。さあ、到着。あたりを見回す、「あぁ、やっぱり好きだな、この感じ」、旅の記憶の残像と共に、マーケットの空気を味わう「この感じ」。「この感じ」とは、何だろう。あたりを見回す。ローカルの農家さんたちの笑顔と、彼らの手からこぼれ落ちてきたお野菜たち。「あぁ、元気だった?」と声をかわす街のところかしこから週末の朝に集まった人々。その土地の空気を楽しむぼくのような観光者。そうか、そうか、「地元:ローカル」、それが、一番の「この感じ」の理由だな(それが、いわゆる物産展との違いだな)。

『若者にとって身近な都心で「農が存在感を持つ」こと』(FARMSTAND HPより抜粋

この言葉、なんだか今の日本の最先端の一つだと思う。そんな場が生まれてくる空気を、神戸のファーマーズマーケットで感じたのである。

 

 

 今回、会を開かせていただくFARMSTANDは、KOBE FARMARS MARKETを運営されている方たちのが、さらにたのしい街にしていきたいと、そのための新たな試み場所として去年からオープンした場所です。こうへいくんゆきえさんに紹介していただきました。そのコンセプトや取り組みは、こころわくわく、よい未来につながていく確実な一歩と思わせてくれる内容です。ぜひ、HP 覗いてみて下さい。

 

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( photo from FARMSTAND HP )

 ぼくが心惹かれた活動のひとつが、お店のお野菜スタンドで並べて売られているお野菜たちは、生産者にとってよりフェアでリスクを軽減させる目的で、すべて農家から買い取りをしているということ。そして、売れ残り棚卸しされた野菜たちは、廃棄ゼロを目指す一環で、いろいろと工夫をして調理をして、CAFEの定食として提供しているところです。「その日の朝にお店に行って、その日ある野菜たちを確認して、ランチタイムまでの数時間の間にアイデアを出して料理するのは、なかなか即興演奏みたいで楽しいよ!」とは、畑のおやすみにCAFEで調理担当をしている、ゆきえさんの声。農家さん自らお店にやってきて、自分のお野菜を料理しているのも面白いな。農家ならではのアイデアもあるだろうに。ぼくも、この「あるものキッチン」で3/25の夜にお料理させてもらいます。いざ、お客さんにお料理をお出しするとなると、いつも意気込みすぎて、あれもこれもとやり過ぎてしまうぼくだから、こういった制限された条件で潔く料理して、お客さんにお出しする機会は、なかなかに、よい勉強の機会だな、楽しみです!(家では、いつも冷蔵庫や畑のあるもので、ものの数分でパッと作るのだから、うん、だいじょうぶだろう)。

 

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( photo from FARMSTAND HP )

 

 

語り尽くせぬ、神戸の魅力と、FARAM STANDとそこに携わる人々の取り組み。まだまだ、書きたい事ありますが、ここまでに。(告知分としては、長過ぎる・苦笑。ついつい、つらつらと・・・)。つづきは、会当日、現地にて語りましょう。

 

 

 

【 EVENT SCHEDULE 】

 

3/23 Sat.

【TABIのお話会】

 

3/25 Mon.

【料理をしない料理教室】

【TABI食堂担当、FARMSTAND CAFE  夕食】

 

3/26 Tue.

【TABIの音楽会】

 

詳細近日中にUP !