・ 知っている ・

今朝も

また一つ

布袋葵の花が

咲いて

また一つ

枯れていた

今朝のこころは、昨日のようには揺れ動かない。

知っていたから。

予期せぬことが起こった時に、こころは動揺してしまうのだろうか。

ということは、知っていることは、『大いなる・生きる力』だと、思う。

ぼくは、昨日の朝の経験から、知っていた。

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知識・知恵には、様々なレベルがある。

ぼくが、日々、日課としているVIPASSANA瞑想の10日間コースの講話に、このような話がある。

ある男が、街で評判のレストランに、念願叶い、いくことができた。

1)席に着き、給仕にメニューを渡されると、そこに書かれている品目に目を走らせるだけで、口の中が唾液でいっぱいになった。男は、このレストランに行けたことを、友人たちに自慢したい思いでいっぱいであり、「あそこのメニューは、噂通りにすごいぞ。あんなのや、こんなのがあって、もうどれも本当に美味しそうだ!」と語ることを頭の中に思い描いていた。

2)料理を注文し、待ちきれない思いで時間を過ごしていると、隣の席では、ちょうど料理が運ばれてきていた。料理への興味が頭をもたげ、隣の席の上に並べられた料理に、意識を向けられずにはいられない。「う〜ん、やはり評判通りだ!なんとも美味しそうだ」。そのうちに、匂いも漂ってきて、お腹が、キューっと鳴った。男は友人たちに語る想像を膨らませた、「あそこのレストランは、本当にすごいぞ。あの食材の彩りと、なんとも言えぬ芳香に酔いしれたことか」。

3)ついに、男の前に料理が運ばれ、男は唾を飲み込んだ。そして、両手にフォークとナイフを持ち、お皿の上に構え、料理の食感を両手に感じながら切り分け、立ち上る匂いとともに、フォークを口に運び、ついに、その味を堪能するであった。

この話の要点は、「知恵のレベルには3段階」あるということだ。

1)2)3)それぞれの段階でも、男は自分の言葉で友人たちに、レストランのことを、たいそうに語れたことだろう。

しかし、それぞれの段階に、大きな差がある。

1):【他人から聞いて得た知恵。つまりは、借りた知恵】

2):【頭で分析し、理解した知恵】

3):【自分が直接体験して得た知恵】

2500年前に、Vipassanaの教えを広めた仏陀は、三番目の知恵だけが完全に心を浄化する、と人々に説いた。

(BOOK:【ゴエンカ師のヴィパッサナー瞑想入門・秋春社】参照)

上記の、レストランのたとえ話の部分は、ぼくの頭の理解の中から抜き出して書いたものです。なので、実際の講話とぼくの理解との間に多少の誤差があります。

昨日の記事でも書きましたが、他者に伝えようと頭の中から言葉を取り出す作業は、なかなかに、個人レベルの理解とは勝手が違いますね。ぼんやりとした理解から、さらに解像度を絞っていかなければいけません。

ということは、同じ事実を受け取った場合でも、個人個人での理解というものは、それぞれに異なるというのが必然です。

つまりは、自分自身で、ぜひ、【体験】してください!

これは、情報が錯乱する現代において、ぼくが、選択の指針としているところです。

そこに、書かれていること、語られていることは、

【借りてきた・言葉】なのか、

【個人の体験からなる・言葉】なのか。

男の、1)2)3)どの言葉に、耳を傾けるのか。

・・

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今朝は、朝4時からの瞑想の後に続く、毎朝の日課を後回しにして、朝6時から草刈りをした。

この暑さである、日中には、とてもじゃないが、草刈りなどできない。

朝一番に、ひと仕事するのは気持ちがいいものだ。

「やりすぎないように、やりすぎないように」と呟きながらも、

「あと、ちょっとだけ、あと、ちょっとだけ」と、

草刈り機で全体を刈った後の、鎌を手に持った細部の草刈りの手を、9時過ぎの太陽のギラギラが止めてくれた。

ゴーグルとフィンを持って、目下の川へ。

フィンをつけて泳ぐと、四万十の本流を渡って、対岸の支流までいくことができる。支流は、よっぽどに、水が冷たく、澄んでいる。透明の水槽の中をたくさんの魚たちが泳いでいる。岩肌に水流が当たって、くるんくるんと気泡が踊り転がっている。水中は全きの別世界だ。透明な別世界に、頭と体すっぽり浸かれば、気分一新、身も心もピッカピッカ。

家に帰ってきて、コヒー片手に、執筆、もろもろの、いつもの日課に戻る。

朝一番のマジカルタイムには、頭を使う行為をしたいとの、いつもの日課だが、

暑さもしきりのお昼どきとなっても、頭はスッキリとしている。

たいそうに気分が良い。

今日のひと仕事をすでにやり終えた達成感であろうか、晴れやかな気分だ。

うん、この日課も良いかもしれない。

猛暑の日課としよう。

(あ、この日課には一つ問題点があって、この時期の、山の上から顔を出したばかりの太陽の入射角度は、草刈り用のフェイス防護マスクのメッシュ部分にちょうど反射して、前方が見づらいこと、この対処方は・・・。)

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(初めて育てた、タカキビ。こんなに背が高くなるものだとは知りませんでした、びっくり。)